突如現るアスペリタス波状雲
世界気象機関により新種の雲として2017年に正式に登録されたその年に北アルプスで出現したアスペリタス波状雲。
それまで快晴だった北アルプスを縦走中、突如周囲が真っ暗になったので何事かと思い空を見上げたらこの光景でした。
これまでに見たことのない空模様で、北アルプスの槍ヶ岳から北穂高岳間の上空にだけ突如出現し、20分も経つと
よくある雨雲のようになり、一旦晴れ間が戻るものの午後には夕立が発生し、槍ヶ岳の山頂では初雪を観測しました。
目の前に見えるのは左から大天井岳~常念岳の表銀座と呼ばれる山稜。その向こう側には青空も常に垣間見えてました。
この雲は海面が波を打つような動きで、まるで水中に潜って海面を見上げているかのような光景に戦慄が走りました。
撮影したのは9月下旬。秋晴れとは言え標高約3000mの高所なので気温は1~2℃しかありませんでした。
上空に気づいて慌ててスマホで撮影し、雲が消える前に動画も収めました。後に山と渓谷社のフォトコンで受賞。
ある意味絶景ではありますが、こうした珍しい気象や激しい気象変化はこうした山岳地帯ならではですね。